AIの『知能』をめぐる哲学的議論は、G検定でも問われる重要テーマです。ジョン・サールの『中国語の部屋』から最新の議論まで押さえましょう。
『強いAI』と『弱いAI』って言葉、またまた出てきたね。
これって結局なんなの?
1980年に哲学者ジョン・サールが提唱した区分よ。
強いAIは人間と同じ意識・心・理解を持つAI、弱いAIは特定タスクを解くだけの道具としてのAIを指すの。
サールは『中国語の部屋』という思考実験で強いAIを否定したわ。
中国語を全く理解しない人が、部屋で中国語の質問を受け取り、ルールブックに従って中国語の回答を返す状況を想像するの。
えぇっ、部屋の中の人は中国語が分からないのに答えられちゃうんですかぁ?
そうなのよ。
外から見れば中国語を理解しているように見える。
でも中の人は記号操作をしているだけで、意味そのものは理解していない。
サールは『現在のAIもこれと同じで、真に理解しているわけではない』と主張したのね。
うわぁ、じゃあ今のChatGPTもこれに当てはまるってこと?
サールの立場からはYes、と言えるわね。
ただ、反論もあって『システム返答』(システム応答) では『理解しているのは部屋全体のシステムであって、中の人だけではない』と言えるの。
もう一つ面白いのがAI効果(AIエフェクト)。
AIが何かを達成すると、人々は『それはもうAIじゃない、ただの計算だ』と再定義してしまう現象ね。
パメラ・マコダックが1979年頃に指摘したわ。
なんだかAIさんにとって不公平ですぅ…。
例えば昔は『チェスで人に勝てばAI』と言われていたけど、1997年にディープ・ブルーがカスパロフに勝ったら『チェスはただの探索だ、AIじゃない』と評価が変わった。
同様に音声認識、画像認識、翻訳も、実用化されるたびに『AI』と呼ばれなくなる傾向があるわ。
真のAIへのゴールポストが常に動くのね。
だからAI研究者って大変なんだ…せっかく成果を出しても『それAIじゃない』って言われちゃうんだもんね!
関連してシンギュラリティも押さえておきたいわ。
レイ・カーツワイルが提唱した、技術的特異点の概念。
AIが人間の知能を超え、指数関数的に自己改善する時点のことよ。
カーツワイルは2045年頃にシンギュラリティが訪れると予測したわ。
ただ、これには賛否両論あって、哲学者ヴァーナー・ヴィンジや物理学者スティーブン・ホーキングも警告を発していたわね。
2045年…そんなにすぐなんですかぁ…。
ちょっとドキドキしますぅ…
未来がどうなるか楽しみでもあり、不安でもあるね!
G検定では『強いAI/弱いAI (サール)』『中国語の部屋』『AI効果』『シンギュラリティ (カーツワイル, 2045年)』をセットで覚えておいて。
確認クイズ
哲学者ジョン・サールが『強いAIは実現不可能』と主張するために提示した思考実験はどれか。
- チューリングテスト
- 中国語の部屋
- 洞窟のロボット
- トロッコ問題
こたえを見る
正解: 2. 中国語の部屋
中国語の部屋は1980年にジョン・サールが提唱した思考実験で、『記号操作だけでは真の理解は生じない』と論じて強いAIを否定するもの。チューリングテストはチューリング、洞窟のロボットはデネット (フレーム問題の例)、トロッコ問題は倫理学の思考実験です。